読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

人見知りが通訳・翻訳を一年やってみた結果

思ったこと 通訳・翻訳

f:id:kimamax:20160902230656j:plain

まがりなりにも通訳翻訳の仕事を始めて一年ほど。一年続けて見えてきたことも色々あり、この辺でちょっと収穫とか考えたことについて書いておきたいと思う。

ちなみに私のこれまでの経歴はこんな感じ。

①東京の大学卒業

②東京の大手化学メーカーで実績管理、海外営業の仕事。正社員、総合職。
会社員向いてないだろなーと薄々思いつつ、とりあえず一般企業を経験してみたいと思い入社。待遇はよかったが、化学製品を売ることの意味が見出せない、コテコテの日系・トップダウンの軍隊的な社風に馴染めない、高校ぐらいから興味があった通訳翻訳の仕事をやっぱりやりたいと思った等々の理由から、3年弱で退職。

外資系企業で日本人部長付き秘書+翻訳、たまーに通訳。派遣社員
日本人が多い部署だったので通訳とか英会話の業務はあまりなかった。通訳業務を増やしたいと思ったこと、上司のセクハラ等から一年で退職。

④日系だがすぐ近くに外国人がいる感じのエンタメ系企業で通訳、翻訳。派遣社員
↑今ここ

ちなみに海外経験は旅行(全部合わせても期間は2か月程度)以外なし。
現在の英語力はTOEIC855(英語「を」仕事にするには、低すぎ)。通訳学校には半期だけ通学経験あり。


通訳翻訳の仕事に就こうと思った理由

・昔から英語が好き・得意で、外国(特にヨーロッパ)の文化、映画、音楽が好き。

・会社の都合でぽんぽん異動させられる総合職ではなく、専門職としてひとつひとつ経験を積み上げられる仕事がしたい。

フリーランスになって自由に、海外出張とかしながら働きたい。

・色んな業界について知り、色んな人と会えるのが面白そう。

・日本の閉鎖的な環境(出る杭は打たれ、言葉で議論することをひたすら避ける)から逃げたかった。


実際働いてみて・・・

翻訳は一人で黙々とやる作業が好きな人には向いているが、将来性の面ではかなり厳しい

・性格的には自分に合っていると思う。パズル的な面白さがあり、完成したらそれなりに達成感がある。ただし社内資料やメールの翻訳の場合、依頼主の社員としては当然ながら「そんなに正確でなくていいから、とりあえず通じる英語を早めに出してほしい」が本音。内容について質問してもあまり答えてもらえなかったりもする。また自分以外に翻訳者がいないと相談もできず、時々疎外感とか孤独を感じる。でもこれは業務の性質上仕方ないと思う。

フリーランスになるのであれば、正確な訳出のために様々な文献にあたるリサーチ力、確実に納期を守るスピードと責任感等も必要。

人工知能機械翻訳の発達で、10年もすれば人の翻訳は必要なくなるという予測もあり、今後も安定的に稼げる保証は全くない(かなりの数の仕事が同様の状況にあると思うけど)。また、人の仕事が残るとしても機械翻訳のチェックだけで面白みがなかったり、報酬はどんどん下がっていくと思う、というか既にそうなっている。


通訳はやっぱり人付き合いが好き・得意でないと厳しい&高度なスキルも必要

・相手の反応がダイレクトに分かり、「ありがとう」と言ってもらえたときは非常にやりがいを感じる。ただ「一人前になるまで十年」と言われるように、独立するまでには茨の道が待っている。英語表現はもちろん専門的知識についても日々勉強を続ける知的好奇心、即座に訳す瞬発力、集中力や体力も要求される。

・こちらもAI化の脅威はあるが、翻訳よりも10年くらいは遅れると思う。やっぱり英語と日本語という全く異なる言語を瞬時に変換するのは難しい。ただし、英語(日常会話、簡単なビジネス会話)ができる日本人が今後増えることもあり、より高度なスキル(専門分野+同時通訳、第三外国語など)を持つ通訳しか生き残れないだろう。

・確かにやりがいはあるのだが、私の場合、楽しさ<<<大変さ・辛さで、今後も続けるのは精神的にきついなあと思う。
何が辛いかというと、まあ実力がないのが辛い。日常会話すら聞き取れないこともよくある(そんなんでよく通訳できたな、と言われそうだが、周りの社員が自分より更に英語ができない場合はそれでも呼んで頂けるのである・・・)。

だったら留学するなりもっと勉強して実力上げればいいだけやん!甘ったれんな!という話なんだけど、やっぱり私、そんなに知らない人と話したり仲良くなるのがそもそも得意じゃないんだなと思う。相手の言動に神経過敏になってしまい、他人から見たらどうでもいいであろうことで傷ついたりするので結構疲れる。だからこそ「人付き合い」への挑戦のつもりで通訳を仕事にしようと思ったんだけど、なかなか難しいなーというのが率直な感想。


まとめ

  • 人の性格は基本的には変わらない(変えるにはかなりの苦痛を伴う)
  • 楽しさ<<<つらさ だと続けるのは難しい
  • AIの台頭など環境の変化を考えると、つらいことのために多大な時間と労力を費やすのは結構リスキー

これからのこと

率直に言うと、今はなんかもう英語を聞くと聞き取れないのが怖くて、職場の外国人と話すのは非常に緊張するし、英語の勉強自体にもうんざりしている。一年間ほぼ英語の勉強以外これといった趣味や活動もしておらず、英語バカになりつつある恐怖も感じる。なのでしばらくは楽器をやったり旅行したりブログ書いたり、やってみたいことを幅広くやるつもり。
通訳は、今の派遣の契約が終わったらたぶんもうやらないだろうな。しばらくは翻訳で食べていこうと思う。
その後は・・・また別のお話。